水耕栽培を自作してみた

水耕栽培に使うシステムを100円ショップなどの材料を使って自作してみました。ハイポニカとエアーポンプを使った本格的な水耕栽培システムを作りました。耐久性を上げるために工夫してみました。

 
 

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水耕栽培を自作してみた

 

 

Last update 2013/06/17 19:32

去年、はじめてのベランダ菜園でさらに水耕栽培にもチャレンジして、意外とうまく出来たので、経験と反省を踏まえて、さらに強力な水耕栽培のシステムを自作してみました。
水耕栽培というと、価格の高い専用の容器とシステムを使用するイメージがありますが、簡単なものなら100円ショップで数百円程度、今回紹介する自作の水耕システムも、1000円ちょいぐらいで出来てしまいます。

土じゃだめなのか?

野菜を育てたことがない人は、あまりイメージが湧かないかもしれませんが、わざわざ手間がかかる水耕栽培じゃなくて、土じゃだめなの?って疑問が浮かぶと思います。
もちろん土でも育てることができますが、野菜を充分に育てるにはとても大きな植木鉢やプランターが必要なんです。
私もはじめはよく分からずに、100円ショップのちょっと大きめの植木鉢を購入して育ててみたのですが、全然小さすぎました。
トマト1本を育てるには、30リットルクラスの大きなプランターが必要なんです。
さらに、真夏では1日2回、水を与えないとすぐに干からびてしまうんです。
さらにさらに、基本的に野菜は連作障害と言って、1度野菜を植えた土は、同じ野菜を植えるには1年から最長で5年ほど間を空けないと、病気になったりうまく育てることが出来なかったりするんです。
トマトの場合も、最短で3年はあけないといけないので、毎年トマトを植える場合は、同じようなプランターが3つほど必要になってくるんです。
ところが水耕栽培では連作障害は全く影響がなく、また土がない分、小さな容器でもトマトを育てることができるので、トータル的には手間やかかる費用など、あまり変わらないと思います。

水耕栽培は初心者向き

11月まで育つトマトというと、意外とうまく育てるのがすごく難しい割りに、家庭菜園でも最も人気が高い野菜らしいのですが、インターネットで調べてみても、やはり大玉のトマトは成功している例が少ないみたいです。
特に水耕栽培でトマトが成功している例は、あんまり無いようです。逆に、高度な専門家が水耕栽培で大きなトマトを育てている例もあり、チャレンジしてみる価値は充分ある気がします。
去年、はじめて水耕栽培を試したのですが、写真のように11月の後半までグングン成長しました。
ただ、やはり12月になると霜がおりるようになるので、急に枯れてしまいました。
また、いくら11月になっても成長するとはいえ、実が熟すのに高い気温が必要なようで、9月半ばを過ぎると、実がなかなか赤くならなくなりました。
トマトは実が完熟するのに55日ほどかかるので、10月半ばに完熟させるには、9月になる前に花が咲かないといけないことになります。
逆に、9月を過ぎてしまったら、余計な養分を花に集中させないように、花を摘んだり、脇芽も摘んだほうがいいかもしれません。

熟したトマトが採れる写真は8月、気温40度近い気温で採れたトマト。
太陽に当たるほうが真っ赤に熟すようです。
で、熟したトマトを食べてわかったのですが、完熟させるとすんごい甘い。
私はいつもトマトを食べるときに砂糖を大量にかけるのですが、この完熟したトマトはピザに使ったのですけれど、甘くてあまりピザに合わなかったんです。

水耕栽培を自炊するための材料

  • 発泡スチロールの箱(100円ショップで300円で売っていたクーラーボックス
  • エアーポンプ(水槽などに使うもの。1000円以下)
  • アルミホイル(100円ショップのものでも可)
  • 両面テープ
  • ガムテープ
  • コーテープ(エアコンのホースに巻くビニールテープ)
  • 塩ビの継手(25mmのオス)

100均で売っていた300円の保冷ボックスこれが水耕栽培の主役、100円ショップで売っていた300円のクーラーボックス。
意外と発泡スチロールのクーラーボックスは普通に買うと高く、同じサイズでも500円から700円ぐらいしていました。
容量は4リットル。トマトのような大きな野菜を育てるには、最低でも4リットルの容量は必要かもしれません。
なぜ発泡スチロールがいいかというと、夏のベランダは気温が40度以上になるので、場合によっては中の水がお湯になってしまうんです。
また、半透明のプラスチックの容器にアルミホイルを巻いて育ててみたところ、水耕栽培の水に植物性プランクトン(アオコ)が大量発生してしまい、ある日急にトマトが枯れてしまいました。

中にプラスチックのケース単純に安いだけではなく、中にプラスチックのケースが入っているんです。
実は、発泡スチロールを水耕栽培の自作の材料として使うと、根っこが発泡スチロールの壁を傷めてしまうようで、安くて水耕栽培にはちょうどいいんです。
内部にプラスチックのケースが入っていないものは100円で売っていました。
毎年買い換えるというのであれば、内部にプラスチックがないタイプでもいいかも。

ペットボトルが入る高さまた、同じ300円の発泡スチロールのクーラーボックスで、内部にプラスチックケースが入っていないもので、500mlのペットボトルがすっぽり入る背丈が高い製品もありました。
このタイプは9リットルの容量があり、先ほどの発泡スチロールの2倍以上の容量があり、大きなトマトを育てることが出来そうです。

25mmの継手発泡スチロールは柔らかく、大きなトマトの苗を支えることが出来ないので、補強の意味で水道に使う塩ビの継手を用意しました。
いろいろな口径の継手を用意したんですけれど、一番25ミリのものがいいようです。
薄い発泡スチロールの蓋であれば、オスメスで蓋をはさむといいかも。

塩ビで苗を支える継手は大抵のホームセンターで安く売っています。

紫外線対策

遮光しないと1年でボロボロにさて、実際には水耕栽培用の容器は、発泡スチロールの保冷ボックスと継手があれば出来てしまうのですが、日差しが強いベランダに設置すると、太陽の紫外線で発泡スチロールがすぐに傷んでしまいます。
写真は右側が発泡スチロールをむき出しのまま水耕栽培として使ったもの。
左は新品の保冷ボックス。
まったく同じ製品なのに、全然違いますね。
よく、発泡スチロールを植木鉢として使っているお宅がありますが、発泡スチロールの縁がボロボロになっているのを見かけたことがあると思います。
どうも、太陽の紫外線の影響で柔らかい発泡スチロールはすぐに傷んでしまうようです。

アルミホイルそこで今年からアルミホイルで発泡スチロールを巻いてみることにしました。
発泡スチロールは、100円ショップで売っているもので充分。

両面テープやビニールテープ、ガムテープアルミホイルを箱に留めるための薄い両面テープ。
両面テープは熱で粘着力が無くなる可能性があるので、強力なものを用意しました。
また、両面テープでは押さえきれない部分をガムテープで覆うために、耐水性のガムテープを用意しました。
100円ショップで購入したガムテープでは、すぐに剥がれてしまうので耐水性があるちょっと高い製品をホームセンターで購入してきました。
両面テープもガムテープも、100円ショップの製品は耐久性が弱いので、ホームセンターで売っているしっかりしたもののほうがいいかも。

また、アルミホイルだけだと破けてしまう可能性があるので、エアコン用のホースに巻くコーテープと呼ばれる粘着力がないテープを用意しました。

電源

窓から電源コードを出す水耕栽培には水に空気を送るエアーポンプが必須。
水にエアーを送るのは、水に流れがないと根っこが養分だけを吸ってしまい、根っこの周りの水の栄養が足りなくなる(らしい)のと、根っこが息をするため。
私の自宅のように外壁に電源コンセントがある場合はいいのですが、もし、屋外で電源をとることが出来ない場合、ウインドーケーブルという、サッシの隙間から電源コードを屋外に出す延長コードが売っているので、これを使用してください。
そのまま窓を閉めて鍵を掛けてもOK。
防水仕様でブレーカー付きなので安心。

とある本で読んだところ、24時間エアーを送るより、1時間に5~10分間エアーを送ったほうが、根っこが痛まなくよく育つ、というようなことが書かれていたので、プログラムタイマーも用意しました。
ただ、去年用意した保冷ボックス(4リットル)だと、根っこだらけで水の流れが悪くなってしまったので、24時間、エアーを送り続けました。なので、プログラムタイマーはあまり必要ないかも。
電気代を少しでも節約したい人は、プログラムタイマーで1時間に10分だけエアーポンプを動作させてもいいかもしれません。

使用する道具

ホルソークーラーボックスの蓋に継手を差し込む穴を開けるために、ホルソーを用意しました。
ホームセンターで売っている木工用のホルソーを購入。

ただ、継手の経と大きさが合わないと、継手がきちんとはまらないので、よく調べて購入したほうがいいかも。
ちなみに25ミリの塩ビの継手には、32ミリのホルソーがぴったり!ちょっと固いかな。というサイズの穴になるので、周りから水が入ってこないし、耐久性もバッチリ。
あとは、穴を開けるための電動ドリルを用意します。

作り方

簡単な流れは動画でわかると思います。が、動画では説明できなかった部分も含め、画像で紹介したいと思います。
もし、めんどくさいのは嫌だ!というのであれば、私が2012年に行った、100円ショップで購入した保冷ボックスの真ん中に穴を開け、25ミリのソケットを蓋に挟むようにつなげ、あとはエアーホースを通す穴を開けるだけで完成。
ですが、これだと太陽の紫外線によっと発泡スチロールが1年でボロボロになってしまうのと、トマトの重みに蓋が耐えられなくなって、下手をすると蓋が折れてしまう可能性があるので、今回は本格的なものを作ってみました。

蓋を補強する

蓋の溝にまな板を載せるまず、意外とトマトの幹は太くなります。そのため、最低でも25ミリの塩ビ管のソケットが必要になってくると思います。
また、トマトは葉を沢山茂らすので、少しの風でもかなり揺れます。その振動に蓋が耐えられなくなるといけないので、100円ショップで売っている薄いプラスチックのまな板で補強しました。
このまな板は、1枚でクーラーボックス2つ分使用出来るので、蓋に合わせてカッターでカット。
両面テープでクーラーボックスに貼り付けます。
続いて、貼り付けた状態でホルソーをつけた電動ドリルで穴を開けます。
ホルソーはホームセンターに売っている安いやつで十分ですが、25ミリのソケットを使用する場合、32ミリの穴を開けるタイプだと、ソケットのネジ経との大きさがぴったりなので、お勧めです。
あまり大きい穴にしてしまうと、そこから雨水が侵入したり、ソケットがぐらついてボックスの蓋の寿命を短くしてしまう可能性があるので注意してください。

ホルソーで穴を開ける穴は、蓋の中央に苗を通す穴。そして、もう一つ水耕栽培の溶液を補充したり、エアホースを通す穴の2つをあけます。
2012年の時は、水を補給するときは蓋を持ち上げて隙間から入れていたのですが、トマトが大きくなってくると、蓋が重くて上げにくく、いちいち蓋を持ち上げるのも面倒なので、専用の穴を設けることにしました。
どちらも25ミリのソケットを通します。

内装の準備

ゴミ袋で代用できる先程も書きましたが、トマトの根っこが発泡スチロールを痛めてしまうので、保護するためのプラスチックのケースが内蔵されているクーラーボックスを使うのがベストなのですが、もし、発泡スチロールの内側にプラスチックのケースが内蔵されていない製品の場合、このようにコンビニの袋でも代用出来ます。

底にケースを入れる一応、底に100円ショップで売っていたプラスチックのケースを入れて袋を安定させました。

周りにアルミホイルを巻く

縁に両面テープを貼るクーラーボックスにアルミホイルを巻くために、両面テープで容器の上下2箇所をぐるっとひと回りします。

アルミホイルで周りを包むアルミホイルでぐるりと巻きます。
アルミホイルの幅は、クーラーボックスより大きいので、ひと巻きで十分です。
ただ、巻く途中に両面テープに誤ってひっついてしまうと、簡単にアルミホイルが破けたりするので注意してください。
余ったアルミホイルは、発泡スチロールの底側に折ってもいいですし、切り取ってもいいです。

コーテープで巻く実際にアルミホイルを巻いてみるとわかるのですが、意外とアルミホイルは弱く、簡単に破れてしまいます。
なので、強度を上げるため、エアコンのダクトホースなどを巻く「コーテープ」と呼ばれる粘着力がないビニールテープを巻きました。
面倒臭ければ、アルミホイルはまかずにこれを直接発泡スチロールに巻いてもいいのかもしれませんが・・・。
で、注意点として、巻くときは下から巻くと雨水が中に侵入しないので、より耐久性が高くなると思います。

もう一つの注意点として、あまりきつく巻くと発泡スチロールが変形して、蓋が閉まらなくなります。
そのため、コーテープなどを巻き付けるときは、蓋を閉めた状態で巻いてください。

完成した出来上がり。
隙間などは、耐水性のガムテープを貼ってやればOK。

蓋にもアルミホイルを巻く蓋にもアルミホイルを被せました。
強度が弱くなりそうなところは、耐水性のガムテープを貼って補強しました。

継手を差し込む

穴を開ける先ほど穴をあけた部分を探り、カッターで十字に切れ目を入れます。

継手をねじ込む32ミリの穴だと、25ミリのソケットはぎりぎりの大きさで、ねじ込んで行かないと入って行きません。
逆にちょっとやそっとではグラグラしないので、大きなトマトになっても大丈夫そうです。

蓋の裏側裏側。
補強のプラスチックのまな板とアルミホイルをかぶせたので、ネジの部分がほとんどでなくて、メスのソケットをはめることができませんでした。
まあ、これでグラグラしないので、このままでOKかな。

完成したところ完成です。
左側は、500mlのペットボトルがすっぽり入るクーラーボックスで9リットルの容量。
右側は、350mlの缶がすっぽり入るクーラーボックスで容量は4リットル。
実際に育てると、ものすごい根っこの量になるので、トマトは9リットルぐらいあったほうがいいかも。
ナスやピーマンレベルであれば、4リットルでも十分かもしれません。

上から見たところ上から見たところ。
端っこの穴は、エアーホースを通したら、アルミホイルで雨水が入らないように蓋を作ってやろうかと思います。

水耕栽培の様子購入したトマトの苗を実際に水耕栽培で育てている様子です。
右側の小さな苗は、私が種から育てたトマト。ずっとポットで育てたので、成長が停滞していたようです。

まとめ

1つの水耕栽培用の容器を作成するのにかかった費用は、クーラーボックス315円、継手300円、アルミホイル100円、両面テープ200円、ガムテープ・コーテープ約400円・・・と、大体700円ぐらい。アルミホイルやテープは、余ってしまったので、実際に700円ぐらいで1つの容器ができてしまうと思います。
水耕栽培用の専用システムを購入すると、1万円ほどしてしまいます。
トマト1個で70円と仮定すると、約143個ものトマトの実がとれんたいと採算が合わなくなります。
実際には大玉のトマトの場合、1本の苗から5本の実が採れるかどうかレベルなので、水耕栽培のシステムを購入した代金の元を取るのに、28年ほどかかってしまう計算になります。
まあ、ベランダ菜園は自給自足と言うよりは趣味という感覚なので、採算が合わなくても十分楽しめるわけですが、なるべくなら安く、そしてたくさんの容器を用意して、いろいろ育ててみたいと思って、今回、安く水耕栽培用のシステムを自作してみました。

なお、トマト以外にもレタスも水耕栽培として人気があるようですが、あまり葉っぱを食べる野菜は水耕栽培には向いていないっぽい。
というか、土のほうが手間もかからず大きく育つ気がする。
球になるレタスなんかは、水耕栽培ではほぼ成功しないらしいし、個人的にはすべての野菜が水耕栽培に向いている。というわけではなく、野菜によって土か水耕栽培にするか分けたほうがいいんじゃないかと思います。

逆にトマトやピーマン、ナスといった実がなるナス科の野菜は水耕栽培にぴったりかもしれません。
今後も、この自作した水耕栽培システムでトマトを育ててみて、経過や注意点などを紹介していこうと思います。